映画や小説やドラマでは、タイムスリップとかタイムリープとか時間旅行とかのテーマは面白いと思います。
時をかける少女もドラえもんも、バックトゥザフューチャーも。楽しくてドキドキするお話がたくさんありますよね!
それで、「未来の年表」ってとても惹かれるタイトルなんですけどもね。
今、話題でしょ。テレビとかでも。本屋さんでも。気になっていたので、読んでみました、2冊まとめて。
感想は、「こわいこわい」。下手なSF小説よりもシュールでスリリングな内容です。
しかも、それは全てデータの数字に基づいているのですから、信憑性があります。
そして気が付くと、確かにその未来はもうすぐそばに存在しているのです。
私はいわゆる団塊ジュニア世代の先頭で、バブル崩壊後の就職氷河期といわれる時代に社会人となりました。
1990年代、福岡市内へ通学・通勤のため西鉄電車に10年間お世話になりましたが
あの頃と比べると、例えばその車内風景からも社会の変化が見えてきます。
子供たちを取り巻く環境も30年前、40年前とはずいぶん変わっています。
住宅に関しては、「3戸に一戸が空き家になる」これはもう何年も前から言われています。
「空き家」と一口に言っても、いろいろあって、放置されて荒れ果てた一軒家、だけではなく、
賃貸物件で募集中のアパートやマンションの空室も「空き家」だし、
田舎の誰も住んでない実家や別荘、それに分譲マンションにも空室はあります。
「空き家」の対処方法は、大きく分けると「撤去」か「有効活用」です。
一戸建の住宅を「撤去」するには、権利関係が整理されていること(所有権・抵当権など)、撤去費用がかかること、固定資産税が撤去の翌年から上がることなど、いくつかポイントがあります。
「有効活用」するには、「売るのか、貸すのか、使うのか」、場合によっては、「売れるのか、貸せるのか」、という問題も出てきます。
『老いる家 崩れる街』野澤千絵著 、副題が「住宅過剰社会の末路」だなんて、
地方の不動産業者として、自分に何ができるんだろうと空しくなるような内容です。
少なくとも、住宅政策や都市計画は我々にはどうしようもありません。
現在の日本が、少子高齢化による人口減少社会であることも、どうしようもありません。
「不動産」が、「負動産」になりうると認識しておくこと、ぐらいはできるかなぁ・・
未来には今まで体験したことのない社会が待っているようですが
悲観せずにしっかり対策して、生きていきたいものですね。